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規模が小さい会社でS~Dのランク付けはどのようにする?

質問:評価結果を元にS~Dの5段階に格付けしたいと思っている。そうすると同じ等級内に最低でも5人はいないとランク付けが出来ない。しかし規模が小さい私の会社では、5人に満たない社員しかいない等級がある。こんな場合、S~Dのランク付けはどのようにすれば良いのか?

回答:確かに小規模の会社の場合、このような問題が出ることがよくあります。私も駆け出しの頃は(今もそうですが)色々苦労しましたが、今は以下のようなやり方が多いです。いくつか方法がありますので紹介します。

1つ目は社員全員の点数をプロットし、概ねS=上位10%、A=20%、B=40%、C=20%、D=10%になるよう線引きをしてみます。その線を基準としてランク付けをしても良いし、バランスを考えてすこし線を動かしても良いし、経営陣が納得するところにラインを引いてランク付けを行ないます。この場合必ずしも引いたラインを基準にランク付けをする必要はありません。等級ごとのバランスを考慮し、特定の社員を1段階であればランクを上下させる程度のことは問題ありません。要は、あまり厳格にがんじがらめに制度を運用する必要はないということです。
2つ目は複数の等級で相対的に順位付けする方法です。全部で6等級あるとしたら1、2等級と3、4等級を一緒にして概ねS=上位10%、A=20%、B=40%、C=20%、D=10%に分けるという方法です。1~3等級、4~6等級の2つの括りに分けてそれぞれで相対的にランク付けを行なっても構いません。ただし、管理職と一般は分けたほうが良いでしょう。これは、両者に根本的に求められる行動が全く違い、得点のばらつきに違いが出る可能性があるからです。
最後にもう一つ、90点以上はS、70点以上はA・・・・などと絶対値を決めてランク付けする方法もありますが、これは一部のランクに集中したりその逆もあったりと、弾力的な運用が出来ないので勧められません。ただ、一応S=上位10%、A=20%、B=40%、C=20%、D=10%と決めておき、「たとえSに該当する上位10%であっても90点以下の場合はSとはいしない」という補完的な役割にとどめるならば問題はありません。笑えない話ですが、この方法で過去には全員Dになってしまった会社もありました。
上記のどれが良いということはありません。仮評価していくつか試してから自社に最も合っていそうなものを選べばよいでしょう。

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2007年11月11日 04:35に投稿されたエントリーのページです。

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